続けるつもりはなかったけど、もうひとつフジロックネタ。


今年のフジロックで、Buddy Guyが2年越しの登場でバリバリに弾きまくっているその裏で、単なるサイドメンバーとしてBernie Worrellがさりげなく演奏していた事実を知っている人は非常に少ないのではないだろうか。そもそも、メンバーにクレジットされていない上でのフジロックへの登場なのだ。


Stive KimockのサイドメンバーとしてのBernie Worrell。Kimockと言えば、Grateful Dead系のギタリストであり、方やBernieはP-Funkのレジェンド。この組み合わせ、最初僕はとても不思議に感じた。あまり接点がなさそうな二人が、どうして一緒にやっているんだろうと。それで実際にKimockのライブをみてみると、Bernie Worrellのインプロヴァイザーとしての資質、才能が溢れんばかりに放出されていたことにガツンとやられてしまった。あ、なるほど、そういうことね。お互い演奏家として、強いシンクロニシティを感じ取ったうえでの、このバンドであるのね。


さて、そんなフジロックはもう数週間も前の話。昨日、それとは全く別にたまたまFunkadelicのCDを買ったのだが、そこで気付いたことがもうひとつ。曲によってそれぞれ演奏の印象が異なるものの、一部の曲ではFunkadelicがガンガンのJam Bandになっているのだ。そしてライナーノーツを読んでいても、「俺たちは、JimiやCreamみたいなことをやりたかった」というメンバーの発言も記述されている。ここにきてさらに「あー、なるほどねー」感が強くなった。


意外そうにみえても、歴史は意外なところでひとつに繋がっているものなのね。


P-Funkの印象も人によってそれぞれだろう。はじめ僕はチープなシンセ音が飛び交っているのがP-Funkの特徴だと思い込んでいたんだけど(Atomic Dogみたいなやつね)、だけど、ギターがギュインギュイン唸りまくっているFunkadelicの音を聴いてから、P-Funkの印象がガラっと変わった。ものすごくヘヴィーなグルーヴでありながら、しかし同時にファンキー、かつサイケデリック。それが今の僕にとってのP-Funk像である。